30後期アルファードの売却相場、大きく下落か⁉
こんなショッキングな文をSNS等で見た方も多いのではないでしょうか。
新型コロナの影響により世の中も車業界も混乱している中、2020年度の全ての時期に渡り「高級ミニバン」であるはずのアルファードが年間10万台以上という驚異的な数字を叩き出していたのは、記憶に新しいところですよね。
そんなアルファードですが、2023年4月には大きく下落しているというのです。
アルファードはリセールバリューが高く「安心して買える車」ということで人気も高く、街中でもかなりの台数を見かけるようになりました。
ですがここ最近はアルファードのリセール崩壊または崩壊が止まらないなどの噂が出回っています。
もしその噂が本当ならば、アルファードのリセールを期待して購入した方は気が気ではありませんよね。
そこでこの記事では、アルファードのリセール崩壊と言われる理由をいろいろと調べてみました。
その結果、アルファード暴落の噂は「爆売れの異常事態」によるところが大きいようなのです。
これは一体どういうことなのか見逃せないですよね。
この記事はアルファードを今、買うべきか?それとも売るべきか?悩んでいる方にはぜひ読んでいただきたい内容となっています。
また私が今の車を購入する際のエピソードなどもお話させていただきましたので、参考にしていただけると嬉しいです。
Contents
アルファードのリセール崩壊と言われる理由
以前から「アルファードリセール崩壊」という噂が出ては消えて...。を何度も繰り返している状況でした。
ところが2022年の夏から秋の初めにかけて、その兆候が現れ出したのです。
ものによっては買取価格が10%も下落していて、金額にすると30万円以上、場合によっては50万円の下落になったと言われています。
また、純正オーディオのディスプレイオーディオ(DA)は昨年とほぼ同じ売却相場で耐えています。
しかし、カーオーディオ(JBL)は非常に厳しい状況となっています。
そんなリセール崩壊と言われるアルファードですが、そもそもなぜそんなに人気があるのでしょうか。
まずはその辺から、ひも解いてみたいと思います。
アルファード人気の理由
アルファードの車両価格は、352万円~775万2000円という高級な車です。
なのになぜ人気なのでしょうか。
アルファードの人気の理由は次の通りです。
❶トヨタ販売店の全店併売化で主力車種になった
2020年5月に、ほぼすべてのトヨタ車を扱うトヨタ系ディーラーが全店併売化をスタートさせました。
同時期にトヨタはアルファードを販売主力車種と位置付け、「アルファードを最低1台受注しなさい」と指示をしました。
また、アルファードの大判ポスターを目立つところに貼るようにとの指示が本社からあったと言う事です。
❷リセールバリューの良さ
何と言っても人気の高い理由は、リセールバリューの良さでしょう。
なんと売却価格が購入価格を上回った時もあるのです。
何年か楽しませてもらった上に、売却価格も想像以上なんてすごい車ですよね。
❸残価設定ローン
アルファードを購入しやすくなったのは「残価設定ローン」の存在も大きいのです。
残価設定ローンでアルファードを購入すると、ヴォクシーを購入車として検討していた場合は月々の支払いに少しプラスするだけで購入できます。
これにより、30代のファミリー層にもちょっと頑張れば手が届くと人気が出ました。
❹迫力のある外観
❺上質な乗り心地
❻広くて上質な室内
❼取り回しが良い(運転しやすい)
これらの理由により、アルファードは「高級ミニバン」でありながら、驚異的な人気を誇る車へとなっていったのです。
リセール崩壊は本当?
では、なぜここまで人気の高いアルファードに「リセール崩壊」の噂があるのでしょうか。
結論から言ってしまえば、今のアルファードの爆売れ状態が「異常事態」だからです。
どうやら、アルファードが人気の理由のリセールバリューの良さと残価設定ローンが大きく関わっているようです。
では異常事態の理由を詳しく見ていきましょう。
値崩れしない中古価格
まずアルファードの爆売れの要因は、絶対的なリセールバリューの高さにあります。
日本国内だけでなく、海外でも日本から輸出される中古車の人気が高いことがこのリセールバリューの良さを維持している原因なのです。
要するに海外へと流れる国内中古アルファードの人気が高いことが最大の理由です。
購入しやすくなった残価設定ローン
それに加えて「残価設定ローン」の存在です。
残価設定ローンとは
ワンクレ(ワンダフルクレジット)とも呼ばれている。
メーカーが3~5年後に買い取る保証額を設定し、残りの金額をローンで支払う方法のこと。
ノアやヴォクシーなどの月々のローンに少しプラスするだけで、アルファードに乗ることが出来るのです。
またアルファード購入の際にはそのほとんどの人がローンを利用し、しかもフルローンで購入するケースが圧倒的に多いのだそうです。
ですから「手頃な月々のローンでアルファードに乗れる」、「アルファードはリセールバリューが良い」との理由からアルファードを選択する人が多いのです。
中古車の供給過多が暴落を引き起こす?
リセールバリューの良さと残価設定ローンの存在により、計画を大幅に上回るような売れ行きを見せているアルファード。
メーカーにとってはとても嬉しく、大歓迎なことですよね。
しかしこのあまりにも「売れすぎている」と言う事が、今後の下取り価格に影響を及ぼす可能性があるのです。
残価設定ローンの多用
今の状況では残価設定ローンの残価率設定は、5年後で約50%です。
この50%という数字は相場を反映したものと言える数字となります。
仮に残価設定ローンを5年で組んだとして5年後に「売却」・「乗り換え」・「再ローン」の3つの選択肢から「再ローン」を選択したとします。
そうすると今のローン金額に残価率設定額がプラスされることになり、ローン期間も2年の一択なので月々の負担額は9万円近くになるともされています。
そのため多くの人は再ローンではなく、売却か乗り換えを選択するでしょう。
ですから購入から5年後に、今の売れているアルファード(毎月1万台近いアルファードが売れている)が中古車市場に次々に出回ってくると中古車市場が供給過多になります。
そうすると中古車相場の下落を招くと考えられているのです。
海外輸出の動静
アルファードのリセールバリューの良さの原因は、海外需要の高さが大きく絡んでいます。
しかしここに来てお得意様である国のひとつ、マレーシアからの需要が非常に弱くなっているのです。
そしてそのことが、日本の中古車オークション相場に大きく影響していると考えられています。
ではなぜマレーシアは車を買わなくなったのでしょうか。
それは「税金の減免施策の終了」が原因のひとつだと考えられます。
マレーシアは高額な税金があることで有名です。
しかしコロナ禍に突入して以降、激減した自動車販売を回復させるためマレーシア政府は高額な税金を減免する施策を行っていました。
ですがコロナ禍終了と減税施策が功を奏し、自動車の販売は劇的に回復したのです。
そのため減税施策は2022年6月で打ち切りとなり、救済措置の2023年3月までに登録を行った車に関しての実質的な延長措置も終わってしまったのです。
その事実が、日本の中古車市場に与えている影響はかなり大きいのです。
アルファードの今後
トヨタ自動車は2023年6月21日に新型アルファードのフルモデルチェンジを発表し、発売を開始しました。
車両本体価格は655万円~892万円です。
アルファードを今買うべきかについては複数の意見がありますが、アルファードは役員の送迎車としてのセダン的需要も獲得しています。
また新型アルファードでは、高級感や乗り心地が向上することで更にセダンの需要を奪うことになるのではないかと期待されています。
しかし30系後期は完成度が高いため、人気はしばらく続くと思われます。
ですから現行アルファードを買うべきといった意見も多く聞かれるのです。
また新型アルファードは発売されてまだ日が浅いため、初期不良の生じやすさなど未知の部分もあります。
ですが新型アルファードには最新の技術が導入されるなど、より良く進化していることも確かです。
アルファードの暴落との噂が流れている今、購入や売却で得するタイミングを見極めるのは非常に難しくなっています。
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アルファードの売却タイミングはいつ?最適なタイミングと方法とは
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ですからここは究極論ではありますが「今すぐ乗りたいなら今が買い時」なのではないでしょうか。
我が家も今の車の買い時を非常に悩んだ時があります。
その際に「いつ購入するのがベストですか?」とディーラーさん初め、その車を所有している方たちみんなに聞いてみました。
その答えはみんな口を揃えて「欲しいと思った『今』だよ。子供の成長も自分が活動出来る時間も限られている。時間は待ってはくれない。」と言い、
また「もしも売るときに自分の納得のいく価格じゃなかったとしても、その差額は楽しませてもらった金額。だから買って思いきり楽しもう!」
こんな後押しをしてもらい、即決して購入しました。
今はあの時、一大決心をして購入した自分を褒めてあげたいくらい満足しています。
私の体験談が参考になれば幸いです。
アルファードが暴落⁉それは事実なの?対処法はある?について解説:まとめ
少し前まで「中古車相場バブル」と言われ、その中でもアルファードのリセールバリューの良さは群を抜いていました。
今はアルファードに限らず、中古車市場全体が元気が無くなってきている状況です。
しかし崩壊や暴落と言っても、それはあくまでも昨年の春から秋にかけての中古車相場バブルの時と比べたら...。の話です。
落ち着いて考えれば、「普通に戻った」というだけの話です。
ですからまずは、落ち着きましょう。
焦って売却せずに、次のチャンスを待つのも良し。
この状況が永遠に続くわけではありません。
下手に動かず、チャンスとタイミングを待ちましょう。
今、乗りたいのであれば思い切って購入するも良し。
時間は永遠ではありません。
お金よりも「経験」の方がずっと価値あるものだと思います。
この記事が何らかの参考になれば嬉しいです。
どんな形であれ、出した答えを正解にするためにお互い頑張りましょう。