その疑問を解決します。
高級ミニバンの代表的存在のトヨタのアルファードは、高額車にもかかわらず全世代から人気を集めています。
2021年4月の新車販売台数は前年比の1.7倍と、ミニバンで最も販売台数の多いクルマです。
アルファードの兄弟車のヴェルファイアやホンダのオデッセイ、日産のエルグランドなどのミニバンマーケットではアルファードだけ売れ行きが絶好調となっています。
では、なぜそこまでアルファードが人気なんでしょうか。
中古車市場でも人気の高いアルファードは、下取り価格が安定して高いのも特徴となっています。
下取り価格の目安となる新車購入時の残価率は3年後でも約80%を超えて5年後でも約50%近くとトヨタ車の中でも高い残価率を誇るクルマです。
一時期は5年目まで乗っても新車と変わらぬ相場で売買されていました。
しかし、その相場に少し変化が起き100万円近く下落しています。
下落し続けていたアルファードのオークション相場ですが、2023年4月に下げ止まりました。
では、現在のオークション相場はどうなっているんでしょうか。
今回この記事では、
なぜアルファードが人気なの?
リセール重視の仕様
中古車選びと時期
について紹介します。
なぜアルファードが人気なの?
爆発的人気となっているアルファードは、2015年1月にフルモデルチェンジ、2018年1月にマイナーチェンジを行いました。
アルファードの人気の理由
- 迫力のある外装:メッキパーツを多く使用した優雅で大胆な造形
- 高級感を感じられる内装:運転席も後席も最上級の心地よさを実現
- 高い静粛性と快適な空間:エンジンノイズやロードノイズを低減
- 豊富なグレード展開:全9種類のグレード展開
- 先進装備を備えた高い安全性:次世代の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を全車標準装備
- 圧倒的なリセールバリュー:購入して満足、手放すときも安心
遠くからもひと目で分かるフロントグリルにメッキパーツを多く使ったボディは、クルマに詳しくない方でも分かるインパクトが魅力的ですよね。
どこに行ってもアルファードを見つけるので、それだけ人気があることが分かりますね。
アルファードの人気の1つであるリセールバリューの高さですが、なぜそんなに需要があるんでしょう。
それは海外で高く売れる需要があるからなんです。
輸出に有効な条件
- 中古車が海外で高く売れる
- SCパッケージ(現在は他グレードも)
- 登録から5年以内
- ボディカラー 黒、白
- 有効オプション:ツインムーンルーフ、スペアタイヤ、デジタルインナーミラー
では、以下の条件の場合でのオークション相場を見てみましょう。
メモ
- 2023年5月 オークション相場
- S、SCパッケージ、3.5SC、SRCパッケージ
- 評価点4以上(修復歴なし)
- 走行距離:過去行のみ除く
- 2017~2022年式
- 消費税込み
1年落ち2022年式の場合
グレード | S | SCパッケージ | 3.5SC | SRCパッケージ |
新車価格(2022年) | 394.1 | 468.2 | 527.8 | 572.0 |
オークション相場 | 399.3 | 535.3 | 723.0 | 642.2 |
グレードによってかなり差があるようです。
3.5SCは新車価格より約200万円ほど高くオークション相場が出ています。
3年落ち2020年式の場合
グレード | S | SCパッケージ | 3.5SC | SRCパッケージ |
新車価格(2020年) | 386.4 | 466.4 | 526.0 | 565.4 |
オークション相場 | 374.9 | 484.0 | 587.8 | 529.1 |
SCパッケージや3.5SCはまだ相場が高いですが、全体的に価格が落ちてきているようです。
高級車の傾向として3年落ちまでは価格が下がりやすいとされていますが、3年を過ぎてくると輸出が増えて価格が上がる傾向があります。
5年落ち2018年式の場合
グレード | S | SCパッケージ | 3.5SC | SRCパッケージ |
新車価格(2018年) | 369.3 | 436.2 | 494.7 | 567.4 |
オークション相場 | 351.6 | 447.8 | 480.2 | 483.5 |
2018年式になると登録5年以上経つものが出てくるので、輸出対象外のものが出てきます。
5年以内のものであれば輸出の対象になるので、それなりに高くは売れますが価格は下がってしまうようです。
- 3年落ち~で乗り換え:コスパ悪い
- 当年~2年落ちで乗り換え:コスパが高い
このことから売却を考えている方は、5年以内が妥当と言えますね。
リセール重視の仕様
クルマを購入する際にリセールバリューが高いと、より安心して購入できますよね。
では、リセールが高い条件とは何でしょうか。
リセールバリューが高い条件
- SUVなど人気の車種
- ホワイト、ブラック、パールなどの人気色
- モデルチェンジ直後の車
- 根強いファンがいる車種
- 入手困難な車種
車のリセールバリューを知ることで、欲しい車や愛車の価値がどう変化するのか把握できますね。
アルファードが欲しいけど種類が多くて悩んでいる方は、リセールを重視した仕様にしてみても良いですよ。
人気カラー
ブラック
グラファイトメタリック
パールホワイト
様々な車種でパールホワイトが優勢になることが多いですが、アルファードはブラックの相場が高いようです。
これには、国内需要だけでなく国外需要の影響が考えられます。
他の車種でもブラックはリセールが良いカラーなので、迷っている方にはブラックがおすすめですよ。
人気オプション
ツインムーンルーフ:約12万
モデリスタエアロキット:約30万円
T-Connect SDナビ+JBLサウンド:約72万円
モデリスタエアロキットはつけておいても査定にプラス(約10万)と考えられます。
現在はメーカーオプションナビはつけておかなくても査定に影響はなさそうですよ。
予算によってはツインムーンルーフのみでも良いかもしれませんが、ツインムーンルーフ+モデリスタエアロのセットがおすすめです。
また、落札車両のほとんどがツインムーンルーフ+デジタルインナーミラー+スペアタイヤが装着されています。
これを踏まえて装備・コスパの最強仕様はこちらです。
装備・コスパ最強仕様
- グレード:2.5ガソリン SCパッケージ
- カラー:ブラック
- オプション:スペアタイヤ、デジタルインナーミラー、ツインムーンルーフ、モデリスタエアロキット
リセールの差が出るのは、国内需要ではなく海外需要の影響が大きいため、今後の輸出規制・緩和によって相場の変動がしやすくなります。
損するオプション
- サイドバイザー
- フロアマット
- ドライブレコーダー
- 遮光フィルム
- ガラスコーティング
これらのオプションはプラス査定になりにくく、装着費用分がマイナスになる可能性が高いです。
つけないもしくは社外品を使うなどして、乗り出し価格を下げましょう。
値引きが重要
トヨタには異なる系列のディーラーが5つあります。
- トヨタ
- トヨペット
- トヨタカローラ
- ネッツ
- トヨタモビリティ
以前まではディーラーによって取り扱い車種が違っていました。
ですが、2020年5月から全てのディーラーで全車種の購入が可能です。
同じ車種を購入する場合に相見積もりをお願いすることによって、競い合ってくれるので値引き交渉しやすくなりますよ。
中古車選びと時期
中古車選びのポイントとして、年式が落ちているから安いとは限りません。
- 買取相場表と比較して維持費を計算する
- 購入する次店で売却時期を明確にする
- 中古車を購入してはいけないタイミングや時期がある
この3つが大切なんです。
アルファードは年式による価格差が少なく、比較的高いのが特徴です。
1~2年落ちの中古車を購入して、3~5年の車検前で売却するもの賢い乗り方かもしれませんよ。
また、中古車の相場は常に変動しています。
とくに相場が高騰した2022年に中古車を購入された方は、現状かなりの損失が出ている可能性があります。
現在は中古車相場が下落しているので、購入のリスクが低い時期とされます。
中古車の売り方ポイント
アルファードを少しでも高く売るポイントを紹介します。
売却時期は1~2月、または8~9月
1年のうちで中古車が最も高く売れる時期は1~2月です。
3月になると就職や進学で新生活をスタートされる方が増えるので、車の需要も高まります。
中古車販売店はその時期に備えて在庫を確保しようとするので、多少買取価格が高くても買い取ってくれるんです。
次に高いのは7~8月です。
9月も中古車の需要が高まる傾向があります。
夏のボーナスや転職や転勤による引っ越しが増えることで車の購入需要が高まることが理由です。
3月と9月は決算時期にもなるので、売り上げを伸ばすために仕入れに力を入れると考えられます。
5~10万円以上の差が開く場合があるので、売却時期を逃さないようにしましょう。
3万、5万、10万kmはなるべく超えない
例えば「29,999km」と「30,001km」を比較すると、たった2kmの差でも検索条件や売れ行き、入札結果に変動します。
5~10万円以上の差が開く場合があるので、こちらも確認しておきましょう。
アルファードは5年以内に乗り換えたほうがコスパが高い
5年以内に乗り換えたほうがコスパが高い理由を紹介します。
初年度登録から57ヶ月目までに売却
アルファードは輸出規制にかかると大幅に下落するので、5年以内の売却がおすすめです。
20~40万円以上の差が開く場合があります。
ディーラー下取りだけでは損失が高い
できるだけ多くの相見積もりを取るのがポイントです。
アルファードは店頭販売、海外輸出、業者オークションの全てで人気がある車両になります。
ディーラー下取りや買取店に持ち込んでいた方は、大きく損をしている可能性が高いかもしれませんよ。
できるだけ多くの業者に相見積もりを取って競合してみましょう。
10~50万円以上の差が開く場合があります。
中古車を買うポイント
アルファードを中古車を希望している方の中には、なるべく購入価格を抑えたいと考えている方も多いですよね。
同じ車種でも中古車の価格はそれぞれ異なり、安くて良いクルマを買うポイントを紹介します。
車の状態を確認する
アルファードは走行性能や快適性能が抜群で人気のミニバンです。
ファミリー層に選ばれることも多く、内装にキズや落ち切れていないシミなど使用状態があまりよくない可能性があります。
また、エンジンの状態やオイル交換の状況、タイヤなどの状態が悪い可能性があるので、現物をしっかり確認することをおすすめします。
中古車の業者によってはエンジンの状態なども確認させてくれるので、親切な業者を選ぶこともポイントです。
年式が古い車種であれば、パワースライドドアなどの故障がある可能性もあります。
その場合修理費がかかるので、しっかり確認しておきましょう。
事故車・改造車は選ばない
事故経歴や水没歴などがあると、今はよくてもいずれ故障する可能性があります。
改造車についても過度なカスタマイズの場合、ボディの歪みや故障など車の状態がよくない可能性があるので注意しましょう。
走行距離・車検の状態を確認する
中古車は、走行距離や車検の状態を確認することが大切です。
年式と合わせて確認し、保証の有無の確認も必ずしましょう。
車検があれば公道を走らせることが可能ですし、車検を取らずに済むので車検代を浮かせることができますよ。
車検が無い場合、車両代金に車検費用が含まれていないので、とても安い価格で販売しているので注意しましょう。
アルファードはリセールが良いのはなぜ?オークションの相場は?:まとめ
まとめ
アルファードはミニバンの販売台数の多い人気のクルマ
人気の理由:「迫力ある外装」「高級感を感じる内装」「高い静粛性と快適な空間」「豊富なグレード」「先進整備と高い安全性」「圧倒的なリセール」
リセールの高い条件:「SUVなどの人気車種」「ホワイト・ブラック・パールの人気カラー」「モデルチェンジ直後」「根強いファンがいる」「入手困難な車種」
中古車の売るポイント:「売却時期は1~2月もしくは8月~9月」「3万・5万・10万kmを超えない」「5年以内の乗り換え」「多くの業者から見積もりを取る」
購入のポイント:「車の状態を確認」「事故・改造車は選ばない」「走行距離・車検の有無」
今回は、アルファードのリセールが高い理由とオークションの相場について紹介しました。
人気車種だと分かっていてもアルファードのオークション相場には驚きですよね。
アルファードの購入を検討中の方、売却を考えている方の参考になれば幸いです。