シビック 意味

シビックと言う意味を体現している、日本の愛すべき大衆車を深堀り!

私、ホンダの車が好きなんだけどね。初めて買った車が、シビックという車だったんだぁ…。

先日友人と「初めて乗った車」について、友人がものすごく懐かしそうに、でもとても楽しそうに初めて乗った車「シビック」について話してくれました。

友人の父親が初代シビックに乗っていたこともあり、友人も他の車の選択肢はなく迷わずシビックを購入したそうです。

コンパクトでそこそこ荷物も乗って、運転したときは自分は初心者なのに運転がうまくなったような気分になれたの。

車を運転する楽しさを知ったことで、初めて乗った車がシビックだったから今のドライブ好きの自分があるんだと話してくれました。

「シビック」と聞くと「ホンダの車のシビック」以外のものを連想する人はいないのではないか?と思うほど、日本人の記憶の中に定着している車、シビック。

そんなシビックとはいったいどういう車なのか、気になりませんか?

この記事ではシビックの名前の由来や意味、歴代シビックの特徴と歴史までシビックファンの方だけでなく、シビックの購入を検討している方にも面白く読んでいただけるような内容になっています。

この記事を読み終わったら、シビックの豆知識として誰かに聞いてほしくてウズウズしてしまうかもしれませんよ。

では発売から50年以上も愛されている名車に隠された裏話を、ちょっと覗いていってください。

 

シビックが意味するもの

人間やペットに限らず、物にだって「名前」はあります。

そしてそれは赤ちゃんやペットに名前を付けてあげるのと同じくらいに、愛情や希望が込められています。

それはもちろん、車だって同じです。

開発者が名付けた「シビック」には、どんな思いや願いが込められているのでしょう。

開発者というシビックの生みの親が込めた思いを、探ってみたいと思います。

シビックの生みの親

シビックの生みの親である、開発責任者は伊藤博之さんという方です。

この方が初代シビックの開発から携わり、3代目シビックから開発責任者となった方で、その人柄から「イトヤン」と呼ばれている伊藤さんの歴史に少しだけ触れてみます。

伊藤博之

  • 1944年ー大阪市生まれ。
  • 1966年ー大阪市立大学工学部機械工学科卒業後、本田技研工業に入社。

本田技研工業で配属された「本田技研研究所基礎研究ブロック」では、入社時に担当したN360を皮切りに音や振動の軽減を担当する。

  • 1969年ー初代シビックの開発チームに配属され、当時の本田宗一郎社長の下、新車開発に携わる。

以降、6代目シビックまで、シビックの開発に携わる。

  • 2004年ー本田技研工業を定年退職。

「ミスターシビック」と言われている。

新婚旅行もダメ!と言われながら仕事に没頭していたという伊藤さん。

シビックは「どこにもない全く新しい車、Hondaらしい走りの楽しさを実感できる車」を目指して、開発が始められました。

そんなシビックに込められた思いや意味を聞いてみました。

シビックの意味

シビックは英語で「civic」と書き、意味は「市民の」です。

また「公民の・公民としての・市の・都市の」という意味もあります。

このことからシビックには「誰もが気軽に乗れる大衆車を」というホンダの思いが込められているのです。

シビックは1972年の開発当時から、市民に求められている車とはどのようなものかを追求して開発されました。

ホンダにはHondaのDNAである、M・M思想というものがありシビックという名前に込められた通り、誕生から50年以上も同一の車名で販売されているくらい市民から愛されている車です。

M・M思想とは。

マン・マキシマム、メカ・ミニマムのことであり、人のスペースは最大に、メカニズムは最小にというホンダのクルマ作りの基本思想のこと。

そんなシビックは大衆車の代名詞的存在であるにもかかわらず、価格と燃費、運動性能の両立を果たせるよう開発、設計されています。

それはトヨタ・カローラとの差別化を図る事でもありました。

なお、2代目~7代目には「○○シビック」というニックネームが名付けられています。

歴代シビックニックネーム表

2代目 スーパーシビック
3代目 ワンダーシビック
4代目 グランドシビック
5代目 スポーツシビック
6代目 ミラクルシビック
7代目 スマートシビック

 

ホンダの大衆車・シビック

「シビックと言えばホンダ」そのように無意識にシビックは、ホンダの車であると思っている人も少なくないのではないでしょうか。

それくらいシビックはホンダ製乗用車の中でも最も長く、同一の車名で販売され愛されている車なのです。

では、そんなホンダのロングヒット車の歴史を紐解いていきましょう。

表で見る!シビックの歴史

歴代モデル/発売されていた年 特徴や魅力
初代/1972~1979 台形フォルム、2ボックススタイル、FF駆動が主な特徴。

当時、非常に難しいと言われていたマスキー法をクリアしたことでシビックを世界的認知度が高い車に押し上げた。

マスキー法とは アメリカ合衆国の「大気汚染防止法改正法」の通称。 上院議員E.S.マスキーが中心になって、1963年の「大気汚染防止法」を1970年に抜本的に改正したもの。

仕様変更を行うごとに3ドア・4ドアセダン・5ドアハッチバック・スポーツモデルグレードを追加。

2代目/1979~1983 先代のフォルムを受け継ぎつつも、集中ターゲットメーターなど当時、最新だった技術を採用。

「スーパーシビック」の愛称で親しまれ、ワンメイクレース「シビックレース」を開催するなど多くの注目を集めた。

3代目/1983~1987 スポーティモデルとしてのシビックを確立。

「マン・マキシマム、メカ・ミニマム(M・M)思想のコンセプトの下、大幅な刷新を施し「ワンダーシビック」の愛称で親しまれている。

4代目/1987~1991 エンジンタイプ・ドア数・装備内容が異なる、バリエーション豊かなグレード展開が特徴。

メカニズムや装備内容の質が向上したことで注目を浴びる。

愛称は「グランドシビック」

5代目/1991~1995 ブラジルのサンバをイメージしてデザインされ、スポーティな走りを追求したモデルで「スポーツシビック」の愛称で多くの車好きから愛されたモデル。

搭載しているエンジンは先代よりも更にレベルアップしていて、VTEC-E仕様エンジンの搭載グレードが登場。

6代目/1995~2000 更にスポーティさを増したモデル。

ホイールベースが2,620mmとなり、快適な居住性が確保され「ミラクルシビック」と呼ばれた。

設定グレードの排気量種類は先代と変わらないものの、燃費性能が向上されている。

現在に至るまで人気を誇るハイスポーツモデルの「タイプR」が1997年に登場。

7代目/2000~2005 2000年代に入ってミニバン人気が高まり、広い室内空間を確保した車が注目を集めるようになったため、7代目シビックはハッチバックながらもゆとりある室内空間を実現。

スタイリッシュさや乗り心地の良さにこだわった5ドアハッチバックで、「スマートシビック」の愛称で親しまれる。

7代目の時に、シビック初となるハイブリッドモデルが追加される。

8代目/2005~2010 8代目以降3ナンバーのボディサイズとなり、ミドルクラスのグローバル化へと進化。

日本市場へは4ドアセダンのみの販売。

低燃費を実現した新開発1.8Lエンジン搭載のガソリン車、新ホンダハイブリッドシステム搭載のハイブリッド車というグレード構成。

後に2.0Lエンジン搭載モデル追加。

9代目/2011~2015 エアロダイナミックを考慮した洗練されたスタイルで、ワンモーション・モノフォームデザインのハッチバックモデル。

8代目シビックを境に、日本市場での販売を一旦終了したが、2015年に日本での9代目シビック発売を心待ちにしていたファンの為に、英国で生産したタイプRが750台が限定販売されている。

10代目/2015~2021 先代よりもスポーツ性能が強化され、新構築プラットフォーム採用。

「走る楽しさ・操る喜び」を追求して開発された。

ハッチバックとセダンにはホンダセンシングが標準搭載。

なお2020年8月をもって、セダンの販売は終了。

11代目/2021年9月~ 「爽快シビック」のコンセプトの下、新世代コモンアーキテクチャー戦略第一弾モデル。

ハッチバックモデルは、ガソリン車とハイブリッド車から選択可能。

上質感漂う、流麗な低重心タイプのエクステリアデザインが魅力。

セダンは日本市場でのニーズを考慮して海外専売モデルとなっているため、日本では販売されていない。

ホンダを代表する戦略モデルとして、2代目~7代目までの歴代シビックには愛称が付いています。

※「シビックの意味」の項参照

またシビックはデビュー当時のアメリカでクリアするのは困難と言われていた、排ガス規制法のマスキー法をクリアした「CVCCエンジン」を搭載したことでも世界から注目を集めました。

そして、世界中で好調な販売台数を記録しています。

そんなシビックも誕生から50年以上。

フルモデルチェンジや仕様変更を幾度となく繰り返して時代の流れやニーズの変化に対応し、今も「爽快シビック」というコンセプトの下11代目が活躍しています。

歴代シビックは購入可能?

ここまでシビックの歴史を見てきて、歴代シビックに乗ってみたいなと思った方もいるのではないでしょうか。

では、歴代シビックは購入可能か?というと、結論から言えば、2017年以降のモデル(10代目シビックからですね)なら数多く中古車市場に出回っているようです。

しかし旧モデルとなると入手も困難で、入手できたとしても初年度登録から13年経過している車両ですと自動車税と自動車重量税が高くなります。

また故障したときにメーカーに部品がないなど、維持費が高額になる可能性がとても高いようです。

ですから2017年以前のモデルに乗ってみたい方や欲しいと思われる方は、維持費が高くなるかもしれないということを念頭に置いておいたほうが良さそうですね。

あなたは何代目のシビックに乗ってみたいですか?

 

シビックという意味を体現している、日本の愛すべき大衆車を深掘り!:まとめ

新時代のFFコンパクトカーとして、1972年に初代シビックはデビューしました。

それから半世紀以上が経った2021年6月に11代目が世界初公開されて、大注目を浴びました。

シビックは「市民の」という車名で販売されているに込められた名前の通り、常に時代のニーズに合わせたベーシックカーとして世界170か国の多くのユーザーに愛されています。

しかし近年は大型化&高級化が進み、シビックの名が持つ意味とかけ離れてきているという声も聞こえてきます。

初代から10代目までの各モデルに根強いファンが、今も多くいるシビック。

私の友人のように免許を取得して初めて買った車がシビックだったという人は、たくさんいるでしょう。

そして自分の好きな各世代のモデルについて、ユーザーがその思いを熱く語れるような車はそう多くはありません。

時代のニーズに応えることもとても重要なことだと思いますが、いつまでも人々の記憶に鮮明に残り語ってもらえるシビックであってほしいと強く思います。

 

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